京都市文化観光資源保護財団 
55周年記念事業
京の郷土芸能のつどい
を開催します

「京の郷土芸能のつどい」は、普段は現地でしか見ることのできない個性豊かな郷土芸能をロームシアターでご覧いただきます。今回のテーマは「風流の中の鬼」。伝統の中に伝えられてきた鬼伝説やユネスコ無形文化遺産に登録された「風流踊」の魅力をたっぷりお届けします。郷土芸能のわざと魅力を未来へ伝えるステージです。


日時
2025年2月22日(土) 
13:30 – 16:30(予定)
会場
ロームシアター京都メインホール
料金
2,000円(予定)
※収益の一部は郷土芸能の後継者育成のために使わせて頂きます。
チケット販売時期
2024年秋予定。お問合せは財団まで

出演団体

壬生六斎念仏講中

久世六斎保存会

「京都の六斎念仏」
六斎とはもともと毎月8日、14日、15日、23日、29日、30日の計6日の斎日(いみび)のことで、悪鬼が人命を奪う不吉の日とされ、この日に念仏や和讃などを唱え、鉦太鼓で囃したのが六斎念仏の始まりという。
京都の六斎念仏は18世紀、江戸時代中頃にそれまでの古くからの伝統を引き継ぐ念仏六斎と京都近郊の若者を中心に当時流行した芸能的要素を導入した芸能六斎が成立し、京都で普及していった。現在は京都六斎念仏保存団体連合会が結成され、そのほとんどが芸能六斎である。
各保存会はそれぞれの地域でお盆を中心に公演を行ったり、家々を回って念仏を唱える棚経たなぎょうという形で見ることができる。 2022年、『風流踊』のひとつとしてユネスコ無形文化遺産に登録された。今回は、「壬生六斎念仏講中」と「久世六斎保存会」の2団体が出演する。

「千本ゑんま堂大念佛狂言」
京都には、三大念佛狂言と呼ばれる、壬生狂言・嵯峨狂言・ゑんま堂狂言が伝えられている。
ゑんま堂 狂言は、平安時代に定覚上人が布教のために大念佛法会を始めた事が起こりとされる。その後一時中断するが、鎌倉時代に再興し、室町時代には隆盛を極めた。その様子は、狩野永徳筆「洛中洛外図屏風」に描かれている。
昭和39年に後継者不足で中断、続いて昭和49年に狂言堂を焼失したが、翌50年に保存会を結成。以来、復興に力を注ぎ継承し続けている。現在、毎年5月1日から4日間本公演を行う。
ゑんま堂狂言以外の大念仏狂言が無言劇であるのに対し、 ゑんま堂狂言は「えんま庁」「芋汁」を除く全ての演目にセリフのあることが特徴である。

「京都鬼剣舞」
鬼剣舞の起源は8世紀大宝年間に修験の祖である役の行者小角が奈良の大峰山で念仏を唱えながら踊ったのが始まりとも、平安時代初期大同年間に羽黒山の法印善行院が大日如来の化身から悪魔退散・ 衆生済度の念仏踊りとして伝えられたともいわれている。
現在の岩手県北上和賀地方への伝承時期は不明だが、この地で伝承され2022年に「風流踊」としてユネスコ無形文化遺産に登録された。この地方に現在伝わっている鬼剣舞の源流である岩崎鬼剣舞で踊っていた京都の者が平成10年に岩崎鬼剣舞の庭元から印可の証を受け発足したのが「京都鬼剣舞」である。
毎年、8月の岩手県の「北上芸能まつり」や12月には鬼剣舞の発祥と関りがあるとされる奈良県の葛城 一言主神社一陽来復祭でも、岩崎鬼剣舞の名代として奉納している。

「芸北神楽 有田神楽団(広島県北広島町)」
広島県北部の芸北地域一帯は特に神楽が盛んな地域で多くの神楽団がある。その総称として芸北神楽と呼ばれており、この地域の民俗芸能として伝承されている。
有田神楽団の起源は定かではないが、北広島町千代田一帯の神社に奉仕する神職井上家に伝わる古文書の中に「荒平の舞」という詞帳があり、その奥書に天正16(1587)年とあることから、おそらく戦国時代 末期ごろにはこの地方の氏神社を中心に神楽が演舞されていたと思われる。
団員は有田八幡神社の氏子の人々によって編成され、10代後半から70代まで約20名おり、秋の収穫を祝福し氏神様に感謝する神事として今日に伝承されてきたものである。上演種目は12種で、中でも「神降し」、「天の岩戸」、「八岐大蛇」の3演目は昭和29(1954)年に広島県無形民俗文化財指定された。

主催/お問合せ:(公財)京都市文化観光資源保護財団
共催:京都市
後援(予定):公益社団法人京都市観光協会 京都新聞 KBS京都 公益社団法人全日本郷土芸能協会
協力:壬生六斎念仏講中、久世六斎保存会、千本ゑんま堂大念仏狂言保存会、京都鬼剣舞、有田神楽団