京都の歴史と文化 映像ライブラリー

民俗芸能・伝統芸能

京都の六斎念仏

 国指定重要無形民俗文化財「京都の六斎念仏」の記録映画(原版は16mmフィルム)。京都市北区(西方寺六斎)、上京区(小山郷六斎、千本六斎)、中京区(壬生六斎)、東山区(六波羅蜜寺空也踊躍念仏)、下京区(中堂寺六斎)、南区(上鳥羽六斎、吉祥院六斎、久世六斎)、右京区(梅津六斎、円覚寺六斎、郡空也念仏、西院六斎、嵯峨野六斎)、西京区(桂六斎)の15地区に伝わる。
 六斎とは、もともと毎月8日、14日、15日、23日、29日、30日の計6日の斎日のことで、悪鬼が人命を奪う不吉の日とされ、この日に念仏や和讃などを唱え、鉦(かね)、太鼓などで囃(はや)したのが六斎念仏の始まりという。京都の六斎念仏の演目は、発願(ほつがん)、回向唄(えこうばい)などの念仏系、道成寺、鉄輪(かなわ)などの能楽系、和唐内(わとうない)、手習子(てならいご)などの歌舞伎系、そして祇園囃子、四つ太鼓などがあり多種多様であることが特徴である。各保存会では、お盆に地区の家々を回る棚経(たなぎょう)や、寺社境内で全ての演目を披露する一山(いっさん)打ちなどを行っている。
 本作品では、六波羅蜜寺空也踊躍念仏、円覚寺六斎、小山郷六斎、上鳥羽六斎、郡空也念仏、西方寺六斎、上鳥羽六斎、久世六斎、吉祥院六斎、西院六斎、壬生六斎、千本六斎、梅津六斎、嵯峨野六斎、中堂寺六斎が紹介されている。
 本作品に先立って、本作品と同一の撮影フィルムを使用し、昭和53年には芸能の部分のみ抽出した「六斎念仏」が製作されている。
■製作年月:昭和54年(1978)9月
■製作:京都市文化観光局(企画)
■制作:京都映画株式会社(製作)
■30分42秒
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