![]() |
| 明神川水系に属する主な庭園 |
|
|
| 明神川と社家の庭 | |
![]() |
上賀茂神社の周辺は,同社の社家の住宅や農家・町家が軒を連ねています。集落の形成は中世の賀茂六郷にさかのぼり,以降社家町として発展し,その伝統的なたたずまいを今日に伝えます。特に上賀茂神社南側の藤ノ木通は,明神川沿いに社家の住宅が連続し,川に架かる小橋,瓦葺の薬医門・腕木門・土塀越しの木々の緑がすぐれた歴史的景観を構成していることは有名です。 明神川の水を取水している庭は,それぞれ個性をもっており,どれ一つ同じものはありません。 全てに共通しているのは,取水した水がそのままの流れで遣り水を通過し,敷地の外に出ていくことです。これらの庭を見比べてみると,構成要素やつくりには類似点が多く,敷地は仕切られているものの,全てが繋がっているように感じられます。 このように連続して同一の水系から取水されている庭園群は,全国的に見ても珍しいものです。 引用・参考文献『京都大事典』 |
| 西村家庭園 京都市指定名勝 | |
![]() |
上賀茂神社の社家であった錦部家の旧宅の庭園です。明治20年代後半に西村家の所有となり,同30 年代に家屋が改修されていますが,その際にも庭園は旧状のまま残されたといいます。 明神川沿いの社家庭の中で比較すると,その規模は飛び抜けて大きなものです。 また,多くの庭の遣り水は一筋ですが,当庭園は取水口付近で二筋に分かれ,出口に近づくにしたがい,また一筋にまとめられているのが特徴的です。さらにこの庭園の構成は,大きな溜まりをもっていないという点を除けば,他の社家庭がそれぞれもつ構成要素がまとめて存在することが分かります。西村家庭園には,南側に明神川の支流から取水されている池庭がありますが,他の社家住宅にもこのような前庭と後庭をもつ所があります。 引用・参考文献『京都市の文化財』 |
| 岩佐家庭園 京都市指定名勝 | |
![]() |
岩佐家は,上賀茂社家十六流れのうち「氏」の流に属しています。 主屋は宝暦年間(1751 〜 1764)には既に建てられていたものと推定され,主屋の南側に付け足された座敷は明和9年(1772)に普請願が出されています。また,天明2年(1782)に南隣の土地を入手して敷地を広げたことが当家所蔵文書から判明し,現在の庭園の原型は,このころできたものと考えられます。 園池は,明神川南側沿いの社家の庭とは少し異なり,南進する明神川支流の西側から流水を取り入れ(他は全て北側から導水),再び川に戻すという形式がとられています。 池の西側にはウメの古木があり,紐連飾りなどに用いられるユズリハがあるのも,社家の庭園らしさを感じさせています。(非公開) 引用・参考文献『京都市の文化財』 |
| |